4.07.2018

理なくば立たず:「触らない痴漢」とかいう愚問

「しかし、もしあなたが悪を行っているのであれば、恐れなさい。[支配者]はいたずらに剣を帯びているのではないからです。それは神の奉仕者であり、悪を慣わしにする者に憤りを表明する復讐者なのです」ローマ人への手紙13章4節
友人から教えてもらった記事。こんな馬鹿な話をどうしても事件にでっち上げるつもりなら、原告に対する精神鑑定を絶対条件にする必要があるでしょう。匂いをかいできたから痴漢!あたしが不快だからコイツは痴漢!などという口実で立件するのはもはや暴力であり、のび太!むしゃくしゃするからお前を殴らせろ!、はい!アンタは眼鏡かけてるから知識人=労働者じゃないから死刑!という言いがかりと同類です。国家権力が暴力を独占しているのは、現し世(うつしよ)が機嫌よく回るためなのであって、こういう頭のおかしい奴のケンリだとかジンケンだとかいうものを守るふりをして臭い物に蓋をするためではないでしょう。
使徒パウロは異教の都ローマに暮らす信仰の仲間に宛てた手紙の13章で、支配者=国家権力に服するようにと諭していますが、それは次のような意味であろうと思うのです。今みなで生きている世の中というものは、神の王国という理想郷が来るまでの仮住まいだとはいえ、その世の中が多少なりともまともに近い形で機能できるように皇帝なり行政機関なりがあって、彼らなりにがんばって世の中が回るようにやっているという意味で、支配者=国家権力というのは神様の僕としてそれなりに仕事してる訳ですから、たとえ理不尽な場面があっても、そこは神様の顔に免じて従おうじゃないですか。
何も警察や法曹関係の方に「我々は秩序を守る点での神の僕ッ!」という気概を持ってくれなどとは申しません。現代は神なき時代、というより皆でよってたかって神様を殺してしまって依る辺をなくして途方にくれている時代なのですから。たとえ嘘でも「剣を帯びる」すなわち国家の名において暴力を行使できる立場に自ら望んでその身を置いていて実際に在籍しているのであれば、その権力をどのような法解釈で使えば「こいつはあたしの匂いを嗅ごうとしてきたから痴漢です!」、「あたしがキモいと思ったからこいつは痴漢です!」とわめく頭のおかしい奴の主張を「黙れ!ここを何と心得る!」と斥けられるかという問題意識は忘れずにいていただきたいものです。頭のおかしい奴とそれを相手にしないといけないというレベルでは点の事象でも、それを受理し、あろうことか立件してしまい、決してあってはならんことですが原告が勝訴したりしたら!それはもう、「皆さん!この世の中では結局声の大きい奴が正義なのですよ!」という免罪符を国家の名において=神なき世にあって唯一人を超えた存在として知覚できる者の名において下賜するに等しい行為なのだということを思っていただきたいものです。
とはいえこういう頭のおかしい手合いは、自分の主張が認められるためだったら他人がどれだけ苦しもうが死のうが一向に構わないという向きですから、また困ったことに、こういう奴が(どこでそんなムズカシイことを覚えてきたのか)口にするケンリだとかジンケンだとかミンシュシュギだとかいう音のパターンに脊髄反射する(これまたどこでどうやって手に入れたのか知りませんが)弁護士のバッジを持った輩ですとか、こういう音のパターンに反応する自称知識人とか自称ジャーナリズムがいますから、上に書いたようなまともな反応ができる警官や法曹関係者は淘汰されがちかと思われます。
ところで皆さん、僕には帰る国がありません(力なく苦笑)

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